富裕層のキホン 2018.09.10 Author立本 正樹

富裕層の興味・関心が高い分野とは?

日本のお金持ちは一部を除き、派手な生活を嫌う!?

中小企業オーナーは、できるだけセールスされないところとコンタクトをとる

それぞれの層を分析・熟知し、効果的な情報発信を

富裕層といっても、中小企業オーナー、不動産オーナー、ドクターなどの専門職、大企業の役員・管理職の4つの層は、それぞれ考え方や興味・関心事、価値観、行動パターンは大きく異なります。共通して興味・関心が高いのは税対策を含めた資産防衛ですが、資産防衛に対する取り組み方も、それぞれの層によって特徴があります。

 

日本のお金持ちは一部を除き、派手な生活を嫌う!?

 

まず、富裕層の生活とはどのようなものでしょうか。海外の富裕層は、移動は自家用ジェット機、夏はプライベートビーチやクルージング、冬は山荘を拠点にウインタースポーツを楽しみ、食事は専用シェフによる豪華料理と高級ワインが並ぶといったイメージがあります。

 

概して日本のお金持ちは地味です。むしろ、倹約家ともいえるでしょう。たとえば上海や香港、フィリピンなどの近隣国へ移動する際も私費でビジネスクラスを利用する人は少なく、エコノミークラスの利用者が珍しくありません。もちろん、動かせるキャッシュ(現金)は大きいので、必要だと思ったときには数千万~数億円の出費もためらいません。

 

富裕層が共通して関心を持っているのは、資産防衛や投資、子どもの教育、健康・体力維持・エイジングケア、買い物、セキュリティなどです。資産は何もしないと減っていきますので、資産を減らさない方法、特に税対策を考えています。この取り組み方にも、4つの層にはそれぞれ特徴があります。

 

中小企業オーナーは、できるだけセールスされないところとコンタクトをとる

 

ここからは4つの層の特徴を考えていきます。まず中小企業オーナーの共通した特徴は、法人・個人を問わず、日頃からセールスを受けることに疲れているという点です。セールスされるのが煩わしいと思いつつも情報を入手したいのですが、相談できる人が身近にいません。銀行からは投資信託や保険を勧められますし、税理士は基本的に税金を納めさせるのが仕事であり、税対策のアドバイスにも限界があります。

 

行動パターンとしては、できるだけセールスされないところにコンタクトしようとするので、中立的なセミナーなどには積極的に参加します。行動は慎重ですが、強い問題意識を持っており、何かをしなければ資産防衛ができないと思っています。スピード感があり、「いいな」と思ったら、すぐに決断・実行します。

 

中小企業の場合、利益が出たときの税対策にも頭を悩ませます。一般に知られていないところでは航空機の購入なども税対策として用いられます。航空機は極めて高額ですが、整備に手間をかければ経年劣化しにくいという特徴があり、利益の繰り延べなどに使われることがあります。1機買いが難しい中小企業向けに、より低額で購入できる仕組みなども作られており、ひそかに人気を博しています。

 

それぞれの層を分析・熟知し、効果的な情報発信を

 

不動産オーナーの特徴ですが、この層は資産防衛に最も関心が高く、経済新聞を隅から隅まで読んでいるような方も珍しくありません。時間に余裕があるので、昼間に開催されるセミナーにも出席しますし、ロータリークラブなどの活動にも積極的に取り組んでいます。不動産オーナー属性の富裕層の特徴として、親から資産を譲られているので、資産相続に対する意識が高く、将来資産を受け継ぐ子どもの教育にも熱心で、幼稚園・小学校段階から名門校へ通わせている方も多く見受けられます。

 

次にドクターの特徴です。ドクターはとにかく忙しく、報酬は高いのですが使う時間がないため、ストック(資産)・フロー(所得)とも大きくなります。ただ、ドクターは親もドクターであることが多く、子どもの頃から富裕層社会に属しています。大学時代の友人も富裕層なので、年収数千万円あったとしても、その所得に満足しているわけではなく、自分がお金持ちだとも思っていません。さらに資産を増やすことに熱心で、不動産投資をしているドクターも少なくありません。頭脳明晰で決断力もありますから、投資、税対策などに関して有益な提案であれば即座に受け入れ、実行します。

 

大企業の役員・管理職の特徴は、他の層と違って必ずリタイア・定年があることです。現役とリタイア後の生活は一変します。現役時は所得も大きいのですが、それに伴う出費もあり、自由に使えるキャッシュは多くありません。ただ、大企業勤務のため借り入れが難しくなく、それをもとに現役時から不動産投資に取り組んでいるケースもあります。リタイア後は不動産オーナーと同様の行動様式をとります。

 

それぞれの層が、どんな問題・悩みを抱え、それらを、どのように解決しているか。幻冬舎ゴールドオンラインは、そうした富裕層の問題意識、行動パターンを熟知しており、それぞれの層に向けた効果的かつ効率的な情報発信を行っています。

LECTURER PROFILE
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立本 正樹

幻冬舎ゴールドオンライン編集長
幻冬舎総合財産コンサルティング運営「カメハメハ倶楽部」主宰

金融専門出版社にて銀行員向け月刊誌の編集長、FP向け月刊誌の編集長を経て、2012年より幻冬舎総合財産コンサルティング勤務。2013年、富裕層向け会員組織「カメハメハ倶楽部」を立ち上げ、年間200回を超える富裕層向けセミナーの企画・運営を現在も統括。2015年、富裕層向けWEBメディア「幻冬舎ゴールドオンライン」を立ち上げ、編集長を兼任。

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