富裕層のキホン 2018.09.10 Author立本 正樹

幻冬舎ゴールドオンラインのみが知る富裕層とは

日本の超富裕層は7.3万世帯、富裕層は114.4万世帯

日本には親から受け継いだ資産だけで生活している人がたくさんいる

ドクターは典型的な富裕層。不動産・中小企業オーナーを兼ねるケースも

富裕層の定義は様々ですが、たとえば、純金融資産保有額によって超富裕層(5億円以上)、富裕層(1億円以上5億円未満)、準富裕層(5,000万円以上1億円未満)、アッパーマス層(3,000万円以上5,000万円未満)などに分類されることがあります。幻冬舎ゴールドオンラインは、こうした富裕層への情報提供に特化したWEBメディアで、中でもアクティブな富裕層が欲する情報を随時発信しています。幻冬舎ゴールドオンラインでは、富裕層を上記とは違う観点から4つの層に分類しました。

 

日本の超富裕層は7.3万世帯、富裕層は114.4万世帯

 

金融資産保有額5億円以上を「超富裕層」、1億円以上5億円未満を「富裕層」とすると、野村総合研究所(2015年)によれば、日本の超富裕層は7.3万世帯、富裕層は114.4万世帯です。金融資産とは、預貯金、株式、債券、不動産、投資信託、一時払い養老保険、年金保険などの合計額を指します。

 

幻冬舎ゴールドオンラインが想定している富裕層とは、ざっくりといえば、自分個人の判断で(借り入れも含めて)最低でも数千万円から数億円の資金を動かせる方々です。自ら情報を集め、行動するタイプで、ロータリークラブなどのコミュニティ内でのみ情報を集めるタイプではありません。

 

私たちは富裕層を、さらに4つの層に分類しました。

 

属性別の富裕層

 

第1に中小企業のオーナーです。売上高が年間数億円規模の中小企業でも、オーナー社長は実質的に年間3,000~4,000万円の報酬を取っているケースは珍しくありません。また、個人・法人での借り入れも含めれば、動かせる資金が数億円あるという方も多く、日本における典型的な富裕層が中小企業のオーナーといえます。

 

これは2代目、3代目のオーナーであっても同様です。お金の管理、コストや人件費の支払いなどに日々、頭を悩ませながら、会社を維持・発展させているわけですから、創業者と同じ属性を持っていると判断しています。

 

日本には親から受け継いだ資産だけで生活している人がたくさんいる

 

第2に代々の地主、不動産オーナーです。「土地持ち」の一般的な人生コースとして名門大学を経て有名企業に入りますが、資産を譲り受けると不動産経営に特化する方は珍しくありません。特に東京には親から受け継いだ資産だけで生活している人が驚くほどいます。このタイプの富裕層は、資産である不動産を失えば生活できなくなってしまうので、危機感が強く、資産を守るために必死に努力しています。日本では富裕層への課税強化は続いていますし、相続税の負担も大きいものです。オーナー本人も相続の際、痛い目にあった経験を持っています。

 

自ら行動しないと資産は目減りするばかりです。不動産オーナーもノホホンと暮らしているわけでありません。勉強熱心で、ムダなお金は使わない。服装も地味で、きらびやかな雰囲気の人は、むしろ少ないと言ってもいいでしょう。昼間の資産防衛セミナーにも積極的に参加します。日本では土地さえ持っていれば、現金を調達することは難しくないので、お金がかかる資産防衛術にも抵抗はありません。

 

ドクターは典型的な富裕層。不動産・中小企業オーナーを兼ねるケースも

 

第3にドクター(医師・歯科医)などの専門職です。マーケティング的に成功している弁護士や公認会計士、税理士も含まれます。ただし、今は弁護士イコールお金持ちではありません。コンビニオーナーでも夫婦2人で必死に働いて月に10数万円の報酬しかない人もいれば、マーケティング力・人材獲得力に優れ、数店舗を所有し、オーナー生活を楽しんでいる人もいます。同様にマーケティング力・人材獲得力などに欠けている弁護士や会計士、税理士は依頼者を探すのに汲々としています。

 

対してドクターの場合、ドクターであるというだけで、お金持ち(少なくともその予備軍)のことが多く、典型的な富裕層といえます。しかも、代々の開業医は地主や不動産オーナーでもあり、企業経営者としての属性も持っています。医師でありながら、不動産オーナーでもあり、中小企業オーナーでもあるわけです。

 

なお、外資系企業の役員、マネージャークラスは、このカテゴリーに含めています。

 

第4に大企業の役員、部長クラスが挙げられます。高級マンション・住宅地に住み、子どもは塾・習いごとに通い、夫人は専業主婦という富裕層特有の生活をしています。年収が数千万円に上る人もいますが、それなりに出費も多く、中小企業オーナーなどに比べれば、意外に自由に使えるお金が少ないのが実情です。

 

雇われの身なので、お金に対する切実感は中小企業オーナーほどではありません。もちろん、中には、コツコツ資産を貯めて不動産を所有している方や企業に在籍しながら事業を行っている方もいますが、そういう方たちは不動産オーナー、中小企業オーナーの属性として分類したほうがよいでしょう。

 

ひと口に富裕層といっても、こうした4つの層に分けられるため、各タイプに応じたマーケティングが求められるのです。

LECTURER PROFILE
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立本 正樹

幻冬舎ゴールドオンライン編集長
幻冬舎総合財産コンサルティング運営「カメハメハ倶楽部」主宰

金融専門出版社にて銀行員向け月刊誌の編集長、FP向け月刊誌の編集長を経て、2012年より幻冬舎総合財産コンサルティング勤務。2013年、富裕層向け会員組織「カメハメハ倶楽部」を立ち上げ、年間200回を超える富裕層向けセミナーの企画・運営を現在も統括。2015年、富裕層向けWEBメディア「幻冬舎ゴールドオンライン」を立ち上げ、編集長を兼任。

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